AI検索がサイトへのリンクを増やし始めた|Google10月15日更新と利用者の実像

結論:リンクが戻ってきた。問われるのは「どのページを指されるか」
2026年10月15日、GoogleがAIモードとAIによる概要の表示を更新すると公式ブログで発表しました。要点は「AIの回答からWebサイトへ出ていく導線を増やす」こと。この数年、AI検索の話題は「クリックが減る」一辺倒でしたが、エンジン側はリンクを目立たせる方向に舵を切っています。
同じ時期、国内の利用者調査では「日常の調べものはWEB検索が80.5%、それでも82.3%が生成AIの利用機会は増えている」という結果が出ています。乗り換えではなく併用です。
この2つを合わせると、中小企業がやるべきことは1つに絞られます。AIにもGoogleにも「この用件ならこのページ」と指されるページを、1つに決めて整えることです。以下、一次情報と、自社ECを20年・9サイト(本店4+モール5)運営しAI検索経由の流入を実測している立場からの解釈を書きます。
1. Googleの10月15日の更新(公式発表・5項目)
出典:Google公式ブログ「More ways to connect with the web from Search」2026年10月15日公開(Hema Budaraju/VP, Product Management)。
https://blog.google/products-and-platforms/products/search/updates-ai-mode-overviews-explore-web/(確認日:2026年10月18日)
| 更新内容 | 状態 |
|---|---|
| 回答文中のインラインリンクを継続的に増やし、回答の上部により頻繁に表示する | 展開 |
| 用件を完結できる公式ページが1〜2件しかない場合、回答の最上部に専用枠でそのリンクと「なぜ有用か」の説明を表示 | テスト |
| 時事記事のカルーセルを対象地域・言語に拡大。優先ソース(Preferred Sources)の記事も強調 | 展開中 |
| 回答末尾の関連記事リンクをサムネイル付きの目立つ形に変更 | 展開 |
| 動画結果のクリエイター名・パブリッシャー名をクリック可能にし、検索プロフィールへ接続(AIモード) | 今週テスト開始 |
同ブログは、ユーザーが情報源を選ぶ優先ソース機能の利用者が年初から7倍以上に増えたとも書いています。
当社の解釈
注目すべきは2番目の「公式ページ専用枠」です。ここで選ばれるのは、一番詳しいページでも一番長いページでもなく、その用件がそこで完結するページです。料金を知りたい人に対して、料金が3ページに分かれている会社は選ばれにくい。9サイトを運営していて痛感するのは、サイトが育つほど同じ用件のページが増えるという事実です。増やす作業より、減らして1本に決める作業のほうが効きます。
2. OpenAI側は逆方向に見える(DevDay 2026)
OpenAIは2026年9月29日のDevDay 2026で20件超を発表し、ChatGPTを開発者がネイティブな機能を直接提供できる「共有の面」として開放したと説明しています。対象は週間12億人のユーザーです。
出典:https://openai.com/index/devday-2026-recap/(2026年9月29日公開/確認日:2026年10月18日)
当社の解釈
Googleは回答から外(Web)へ出す導線を増やし、OpenAIは回答の中で完結できる範囲を広げている。方向が違う以上、どちらか一方に賭ける設計は危険です。当社の見立ては、「AI検索対策」と「従来のSEO」を別の仕事として分けるのではなく、同じ1ページが両方から指される状態を作るのが最も費用対効果が高い、というものです。根拠は上記の仕様差と、次章の利用者側データです。
3. 利用者は乗り換えていない。併用している
直近に出た国内の民間調査2件です。いずれも調査会社ではなく事業会社の自社調査で、サンプルに偏りがあります。公的統計ではない前提で読んでください。
調査A:株式会社バリューファースト「みんなの声研究Lab」
2026年10月15日発表/調査期間2026年9月28〜29日/10〜60代男女400名/クラウドワークス登録者へのインターネット調査。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000077.000047794.html(確認日:2026年10月18日)
- 普段の調べもので最もよく使うのは Google検索 64.0%、Yahoo!検索と合わせWEB検索計 80.5%。生成AIは 18.0%
- 調べものでの生成AI利用機会が「増えている」82.3%(とても35.8%+少し46.5%)
- 生成AIで調べる際の最大の不安は「誤情報・正確性」76.8%(自由回答)
調査B:株式会社ニュートラルワークス「AI検索利用実態調査」
2026年10月6日発表/会社員300名対象。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000184.000041566.html(確認日:2026年10月18日)
- AI検索を「現在利用している」53.3%
- 利用者の内訳:AI検索のほうが多い・AIのみ=35.6%/同程度=33.8%/従来型のほうが多い=30.6%
- 利用者の76.9%が2025年以降に開始。72.6%が今後さらに増えると回答
公的統計での裏取り
総務省「令和8年版情報通信白書(概要)」(2026年7月)によると、日本の個人の生成AI利用経験率は2025年度調査で58.8%。2024年度調査の26.7%から大幅に上昇しています(日本 n=727)。
https://www.soumu.go.jp/main_content/001082851.pdf(確認日:2026年10月18日)
当社の解釈
3つの調査が同じ構図を示しています。入口は増えたが、置き換わってはいない。そして利用者が最も気にしているのは「その情報が正しいか」です。ここが中小企業にとっての好機で、AIは正しさを自力で保証できないため、日付と根拠が明示された一次情報の出し手を必要とします。自社の価格・納期・対応範囲・実績は、他の誰も一次情報を持っていません。
4. 明日からできる4つの手順
① 「1用件=1ページ」を決める(所要:半日)
料金/対応エリア/納期/問い合わせ など、顧客の用件を10個書き出し、それぞれ答えるページのURLを1つだけ書きます。2つ以上書けてしまう用件が、AIにも検索エンジンにも選ばれていない箇所です。統合するか、片方を正本へ内部リンクで寄せます。Googleが上部専用枠でテストしているのは、まさにこの「公式な1ページ」です。
② AI経由を分けて、着地ページ別に見る
GA4で参照元が chatgpt.com/gemini.google.com/perplexity.ai/copilot.com 等のセッションを1つのセグメントにまとめ、着地ページ別に並べます。当社も自社サイトで同じ見方を続けていますが、当社の見立てでは、AI経由の訪問はサービスページではなく会社案内的なページに着地しやすい(自社サイトの実測から)。全体のセッション数だけを見ていると、この偏りに気づけません。見るのは数ではなく、どのページに落ちているかです。
③ 「誤情報が不安」な読者に答える形にする
調査Aで76.8%が挙げた不安に、ページ側で先回りします。具体的には、(a)更新日を本文の見える位置に書く、(b)数字には出典と確認日を添える、(c)自社の数字は定期的に数え直して書き換える運用にする——の3点です。当社は自社9サイトの掲載値(取扱種類数など)を定期的に数え直して書き換える運用にしています。これはAI対策である前に、問い合わせ前の不安を減らす作業です。
④ 「指名される面」を点検する
優先ソース利用者が年初から7倍超という事実は、読者が情報源を自分で選び始めたことを意味します。社名・ブランド名で指名してもらえる接点(更新されているお知らせ、実名の書き手、SNS)を点検してください。動画やニュースを継続的に出している場合は、Googleの検索プロフィールの対象になるかも確認する価値があります(公式ヘルプ:https://support.google.com/websearch/answer/16904498/確認日:2026年10月18日)。
5. 今後の見通し(当社の見立て)
当社の見立ては次の2点です。第一に、リンク表示の強化はテスト段階の項目を含むため、表示のされ方は数か月単位で変わり続けると考えています(公式発表自体が「テスト」「段階的展開」と明記しているため)。第二に、変化に強いのは、仕様に合わせた小細工ではなく「1用件1ページ」と「更新され続けている一次情報」だと考えています。この2つは、Googleが公式ページ枠を出す場合にも、ChatGPTが回答内で完結させる場合にも、同じように効くからです。
よくある質問
Q. 従来のSEOはもうやらなくていい?
A. 調査では日常の調べものの80.5%が依然WEB検索です(調査A)。またAIモード・AIによる概要はGoogle検索の中の機能であり、評価の土台は共通です。止める理由は現時点でありません。
Q. 何から測ればいいですか?
A. GA4でAI系の参照元を1セグメントにまとめ、着地ページ別に見るところからです。順位より先に「どのページが入口になっているか」を把握してください。
Q. 小さな会社でも引用されますか?
A. 用件が限定されるほど「公式に答えられる会社」は少なくなります。価格・納期・対応エリアのように、自社しか一次情報を持たない領域ほど有利です。
ご相談ください
FUN-CREATEは自社ECを20年・9サイト(本店4+モール5)運営し、AI検索経由の流入を自社サイトで実測・定点観測しています。仕様変更のニュースを「御社のどのページを、どの順で直すか」に翻訳するのが当社の仕事です。現状の棚卸しからご相談ください。→ SEO・GEO/LLMO対策のサービスページ
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