持続化補助金でホームページは作れるか|第20回の上限30万円と、様式4の12月4日締切

持続化補助金でホームページは作れるか|第20回の上限30万円と、様式4の12月4日締切
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結論:サイトは作れる。ただし「補助金として受け取れるのは最大30万円」で、サイトだけでは申請できない

「持続化補助金でホームページを作りたい」というご相談を、愛知県内の小規模事業者の方からよくいただきます。2026年度の第20回公募では、ここのルールが前回までと変わっています。

先に結論を3行でまとめます。

  • ウェブサイト関連費として受け取れる補助金の上限は30万円(税込)
  • ウェブサイト関連費だけでの申請はできない。必ず他の経費と組み合わせる
  • 急ぎの制作には向かない。発注できるのは交付決定日以降で、採択発表は2027年3月頃の予定

本記事の制度情報は、2026年10月14日に公募要領【第8版】の原文と公式サイトで確認したものです。出典は末尾に記載します。

第20回の骨格(2026年10月14日確認)

項目 内容
補助上限 50万円(インボイス特例で+50万円、賃金引上げ特例で+150万円、両方で+200万円)
補助率 2/3(賃金引上げ特例のうち赤字事業者は3/4)
申請受付開始 2026年11月5日(木)
申請受付締切 2026年12月15日(火)17:00
事業支援計画書(様式4)発行の受付締切 2026年12月4日(金)
採択発表 2027年3月頃(予定)
補助事業実施期間 交付決定日から2028年3月31日(金)まで

対象は小規模事業者です。公募要領では、商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)は常時使用する従業員5人以下、宿泊業・娯楽業と製造業その他は20人以下と定められています。申請は電子申請のみで、GビズIDプライムのアカウントが必要です(公募要領には取得に数週間程度かかる場合があると記載されています)。

ウェブサイト関連費にかかる3つの制限

① 補助金の上限は30万円(税込)

公募要領の「③ウェブサイト関連費」には、「当経費の補助金交付申請額の上限は30万円(税込)です」と明記されています。上限は「受け取る補助金の額」に対するもので、制作費そのものの上限ではありません。

補助率2/3から単純に逆算すると、ウェブサイト関連費として計上する経費は45万円あたりが目安になります(これは当社の計算です。公募要領に経費側の上限額の記載はありません)。前回までの「交付申請額の1/4」という割合ルールではなくなったため、補助上限50万円のみで申請する事業者にとっては、むしろ使える枠が広がった形です。逆に特例で補助上限が250万円になっても、サイトに充てられる補助金は30万円で頭打ちになります。

② ウェブサイト関連費だけでは申請できない

同じ欄に「ウェブサイト関連費のみによる申請はできません。必ず、ほかの経費と一緒に申請してください」とあります。広報費も同様に、単独申請不可・上限30万円(税込)です。

つまり「サイトをリニューアルします」だけの計画は、そもそも形式として通りません。機械装置等費、展示会等出展費、新商品開発費などと組み合わせ、販路開拓の取組の中にサイトを位置づける必要があります。

③ 税抜50万円以上のサイトは「処分制限財産」になる

公募要領には、ウェブサイトおよびシステムを50万円(税抜き)以上の費用で作成・更新する場合、処分制限財産に該当し、通常は取得日から5年間、補助事業目的外での使用・譲渡・廃棄等が制限されることがある、と書かれています。承認を得ずに処分すると交付取消・返還命令の対象です。

なお「補助対象に計上した額」で判断するのか「作成・更新にかかった費用の総額」で判断するのかは読み方に幅があります。自己負担を足して大きめのサイトを作る予定なら、見積を作る段階で事務局に確認しておくのが安全です。「5年間は作り直せない可能性がある」は、発注前に知っておくべき条件です。

対象になるもの・ならないもの

公募要領の経費例から、判断が分かれやすいものを抜き出します。

  • 対象の例:ECサイトの構築・更新、顧客管理システムの構築、効果や作業内容が明確なウェブサイトのSEO対策、商品販売のためのサイトに掲載する宣材写真や動画の制作費用
  • 対象外の例:ウェブサイトやシステムに関連するコンサルティング・アドバイス費用、既に導入しているソフトウェアの更新料、補助事業期間内に運用に至らなかったホームページ・ランディングページ

「コンサルは対象外」「作っただけで公開に至らなければ対象外」の2点は、見積書の書き方と制作スケジュールに直結します。発注先と最初に握っておいてください。なお、SNS広告や運用代行費は広報費、サイトやECで使う写真・動画はウェブサイト関連費と、計上先が分かれています。

日程を逆算する:今日から何をするか

2026年10月14日時点で、申請受付開始まで22日、様式4の発行受付締切まで51日です。様式4は商工会・商工会議所が発行するもので、受付締切以降の発行依頼はいかなる理由があってもできないと明記されています。混み合う前に動く以外の対策がありません。

  1. 窓口を確認する。事業所の所在地が商工会議所の管轄か商工会の管轄かで、事務局も申請先も異なります(中小企業庁の公募ページに両方の窓口が案内されています)
  2. 様式4の相談枠を押さえる。経営計画(様式2)がないと発行依頼は進みません
  3. 見積を2つに割る。「ウェブサイト関連費」と「それ以外」。サイト側は補助金ベースで30万円に収まるか確認する
  4. GビズIDプライムの有無を確認する。未取得なら今週中に着手
  5. 発注のタイミングを決める。交付決定日前の発注・契約・支出は対象外です。採択通知書だけでは始められません

5番が実務上いちばん効きます。採択発表が2027年3月頃、交付決定まで採択から概ね1〜2か月。実際に発注できるのは2027年の春以降です。年内にサイトを公開したい方には、この補助金は合いません。そこは正直にお伝えしています。

審査は「サイトの話」では通らない

公募要領の審査の観点には、「売上高・売上総利益の増加」という言葉が繰り返し出てきます。経営方針も補助事業計画も、客観的事実に基づいて売上高・売上総利益の増加を目指すものかが問われます。「デジタル技術を有効的に活用する取組が見られるか」「取得した資産を事業終了後も継続して使用することが明確か」も観点に入っています。

ですから計画書に書くのは、サイトの機能一覧ではありません。誰に何を売り、客数と客単価のどちらをどれだけ動かすのかです。

当社が発注者として考えていること

当社はEC9サイト(本店4+モール5)を20年運営しています。その立場から1つだけ申し上げると、サイトは作った時点では売上を生みません。載せ続けて初めて動きます。当社の自社ECは、2025年度に販売実績のあった品目だけでグッズ本店が350品目超、うちわ本店が190品目超。これを維持する運用が、実際の仕事量のほとんどです。

集客の入口も、サイトだけではありません。当社はグッズ本店・うちわ本店の2店で、X・Instagram・LINEの3媒体あわせて約2.9万人(2026年8月31日時点、LINEは友だち数)とつながっています。持続化補助金ではSNS広告や運用代行費が広報費の対象ですから、「サイトを作る」と「人を連れてくる」を同じ計画の中で設計するほうが、審査の観点にも実態にも合います。

よくある質問

Q. ホームページ制作費50万円を全額補助してもらえますか。

できません。ウェブサイト関連費として受け取れる補助金は最大30万円(税込)です。補助率は2/3のため、残りは自己負担になります。

Q. サイト制作だけで申請できますか。

できません。公募要領にウェブサイト関連費のみによる申請は不可と明記されています。他の経費と組み合わせてください。

Q. 今から発注して、採択されたら補助してもらえますか。

対象外になります。補助対象となる発注・契約・支出は、交付決定通知書に記載された交付決定日以降です。

Q. 様式4の締切に間に合わなかったらどうなりますか。

第20回での申請はできません。受付締切以降の発行依頼は、いかなる理由があってもできないと明記されています。

ご相談ください

当社は自社でECサイトを20年運営している発注者側であり、同時に経営計画の作成支援も行っています。「補助金の枠に収まる見積の割り方」と「売上総利益の増加で書く計画書」を、分けずに一緒に設計できるのが当社の立ち位置です。

制度の数字は改定されます。当社は公開した記事の制度情報を定期的に一次情報で確認し、書き換える運用にしています。最新の内容は必ず公募要領の最新版でご確認ください。

経営計画・補助事業計画の作成支援については事業計画書作成支援のページをご覧ください。

出典(2026年10月14日確認)

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十文字 眞輝
十文字 眞輝監修・執筆
代表取締役 CEO / FUN-CREATE株式会社
🎓 中小企業診断士 | EC・WEB運営20年超
2006年創業。自社EC 9サイト(本店4+モール5)を20年運営してきた実運用をベースに、中小企業向けのWEB集客・DX戦略を設計。愛知県西尾市・三河地区の中小企業を中心に支援。
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