【2026年9月版】SEOレポートは何を載せるべきか|AI検索の最新動向と実測

結論から書きます。2026年のSEOレポートは「順位・表示回数・クリック」の3点セットだけでは足りません。Search Consoleに生成AI機能での表示回数を見るレポートが加わり、2026年8月31日時点で全世界のサイトへ展開されました。「クリックにならない露出」を、報告書の中で独立した行として扱える環境が整ったということです。
この記事では直近の一次情報を出典URLと確認日つきで整理し、「毎月のSEOレポートに何を載せるか」を、自社EC9サイトを19年運営しAI検索の流入を実測している立場から提案します。出典はすべて2026年9月6日に確認しました。
1. 直近の動き:SEOレポートの項目が増えた
Search Consoleに「生成AIパフォーマンスレポート」が追加(全世界展開済み)
Googleは2026年6月3日、Search Consoleに検索の生成AI機能でのパフォーマンスを見るレポートを追加したと発表しました。同記事には「2026年8月31日時点で、全世界のすべてのサイトに展開した」旨の注記が追記されています。対象はGoogle検索のAI Overviews(AIによる概要)とAI Mode(AIモード)で、Discover向けは別レポートです。
見られるのは表示回数/ページ/国/デバイス/日付(時間・日・週・月の粒度)。中心の指標は表示回数(自サイトへのリンクが生成AI機能内で表示された回数)で、クリックやCTRの列はヘルプに案内がありません。Search Labsの実験データも含まれません。
- 出典:Google検索セントラル ブログ(2026-06-03公開、2026-08-31注記)
https://developers.google.com/search/blog/2026/06/gen-ai-performance-reports(確認日2026-09-06) - 出典:Search Console ヘルプ(生成AIパフォーマンスレポート)
https://support.google.com/webmasters/answer/16984139(確認日2026-09-06)
実務上の注意が1つ。公式ブログには、このデータは全体のパフォーマンスレポートにも引き続き含まれると書かれています。生成AI分は「別枠の内訳」であり、通常の表示回数に足し算する数字ではありません。合算すると水増しになります。
AI OverviewsとAI Modeは1つの検索体験へ統合された
AlphabetのピチャイCEOは2026年7月22日のQ2決算説明で、AI OverviewsとAI Modeを1つのシームレスな検索体験にまとめたと述べました。あわせて、AI Modeのグローバル展開(前年10月)以降に月間アクティブユーザーが10億を超えたこと、検索のAI機能から毎週数十億のクリックをサイトへ送っていること、Search and Other収益が前年同期比17%増だったことにも言及しています。
出典:Google公式ブログ Q2 2026決算 CEO発言(2026-07-22)
https://blog.google/company-news/inside-google/message-ceo/alphabet-earnings-q2-2026/(確認日2026-09-06)
ただしこれはGoogle自身の発表であり、第三者検証を経た数字ではありません。「AI機能がクリックを奪っているか」の結論をこの発言だけで出すことはできず、レポートでは発表内容として引用し、自サイトの実データとは分けて示すのが安全です。
ユーザー側の変化:日本の生成AI利用は58.8%
総務省「令和8年版 情報通信白書(概要)」(2026年7月)によると、日本の個人の生成AI利用経験率は58.8%で、2024年度調査の26.7%から大きく上昇しました(インターネット調査、2026年1〜2月実施、日本の有効回答1,236件)。企業では何らかの業務で利用が86.4%(n=477、前回55.2%)です。
生成AIの捉え方では、日本は「機械・道具」38.3%に次いで「辞書・百科事典」28.9%。調べものの相手として使われ始めている傾向が、公的統計にも表れています。
出典:総務省 令和8年版 情報通信白書(概要)
https://www.soumu.go.jp/main_content/001082851.pdf(確認日2026-09-06)
国内トラフィック:ChatGPTが約68%、ただし従来検索も減っていない
Hakuhodo DY ONE「AI検索エンジンのトラフィック推移と動向(2026年6月)」(2026-08-04公開)では、国内のAI検索シェアはChatGPTが約68%(前月比+1.61pt)、Geminiは-2.76pt。AI検索エンジンのセッション数は2024年4月比+6,575%、前月比+10.3%。一方で従来型検索のセッションシェアも前月比+0.1%と減ってはいません。AI Overviewsの表示率はKnowクエリで最も高く、総計は前月比+1.2%と報告されています。
出典(StatCounter・Similarwebを用いた同社集計。推定値である旨が原典に明記)
https://oneder.hakuhodody-one.co.jp/blog/ai-search-engine-202606(確認日2026-09-06)
2. 自社の実測から見た「レポートに入れるべき行」
当社はEC・WEB運営19年超、自社ECを9サイト(本店4+モール5)運営し、コーポレートサイトのAI検索経由の流入も毎月計測しています。2026年7月3日〜8月1日の実測は58セッション、参照元の内訳はchatgpt.com 43/gemini.google.com 7/openai 5/claude.ai 2/copilot.com 1でした。
母数は小さいものの、chatgpt.comが約74%を占め、前掲の国内シェア(約68%)と方向感が一致します。「まずChatGPTでどう見えるかを確認する」という優先順位づけは、外部データと自社実測の双方から支持できます。
もう1点、レポート設計に直結する発見があります。同期間の着地ページ上位は、サービス紹介ページではなく/suppliers/(9)と/recruit/(8)でした。AI検索の着地は運営側の想定とずれます。セッション数だけでなく「どのページに着地したか」を毎月の定点項目にしないと、打ち手が決まりません。
また2026年7月25日には、Perplexityで「中小企業向けにGEO・LLMO(AI検索対策)を支援してくれる会社」と尋ねた際、当社が筆頭・実名で引用されることを確認しました。ただしAIの回答は毎回同じではなく、1回の観測で断定はできません。複数回・定点での観測が前提です。
3. 2026年秋版・SEOレポートの推奨項目
| 項目 | データ元 | 注意点 |
|---|---|---|
| 表示回数・クリック・CTR・平均掲載順位 | Search Console 検索パフォーマンス | 従来どおり。順位だけで判断しない |
| 生成AI機能での表示回数(AI Overviews/AI Mode) | Search Console 生成AIパフォーマンスレポート | 表示回数中心。全体レポートにも含まれるため合算しない |
| AIアシスタント経由のセッション・着地ページ | GA4 | 参照元での判別のため下限値として扱う |
| 主要クエリでのAI回答内の被引用状況 | 各AIでの手動観測 | 非決定的。同条件で複数回、日付を残す |
| 問い合わせ・CVとの接続 | GA4/フォーム | 露出の指標と成果の指標を混ぜない |
ポイントは、「露出(表示回数・被引用)」「行動(クリック・セッション)」「成果(CV)」を混ぜないことです。生成AI機能の表示回数はクリックと接続しておらず、増減の意味づけが異なります。
4. まだ言えないこと
- 生成AIパフォーマンスレポートは表示回数中心で、「AI検索経由で何件成約したか」をSearch Consoleだけで答えることはできません。
- GA4での計測は参照元に依存します。AIの回答内で言及されてもリンクを踏まれなければ数えられないため、実測値は常に下限です。
- 国内シェアの数値はStatCounter等の推定値で、原典にも実際の市場シェアと異なる場合がある旨の注記があります。断定的な比率としては扱えません。
5. FAQ
Q. SEOレポートは月次と週次のどちらが適切ですか?
A. 生成AIパフォーマンスレポートは日・週・月の粒度を選べますが、母数が小さいサイトで週次にすると変動に振り回されます。月次で確定値を見て、施策直後だけ週次で追う運用が現実的です。
Q. 生成AI機能の表示回数が伸びれば売上は増えますか?
A. 現時点でそう言い切れる公開データはありません。表示回数はあくまで露出の指標です。当社も自社サイトで流入と着地ページを継続計測していますが、露出と成果は分けて報告することを推奨しています。
Q. 何から手をつけるべきですか?
A. まずSearch Consoleの生成AIパフォーマンスレポートを開き、表示回数が出ているページを確認してください。全世界へ展開済みのため、多くのサイトですでに閲覧できます。
まとめ
2026年のSEOレポートは、検索順位と、生成AI機能での表示回数と、AIアシスタント経由の着地ページを別々の行として並べる形へ変わりました。合算せず、露出と成果を分けて置く。それだけで報告書の説得力は変わります。
自社サイトでのレポート設計や、AI検索での見え方の確認についてはSEO・AI検索対策のサービスページもあわせてご覧ください。
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