SEO月次レポートに載せる6項目|生成AIの表示回数を測れるようになった2026年版

SEO月次レポートに載せる6項目|生成AIの表示回数を測れるようになった2026年版

SEOの月次レポートを「順位・セッション・PV」の3点で作り続けているなら、2026年は作り直しどきです。Google検索の生成AI機能での表示回数を公式に確認できるレポートが、2026年8月31日に世界中のすべてのサイトへ展開されたからです(Google検索セントラルブログ/確認日2026-09-21)。これまで推測で語るしかなかった「AIに引用されているのか」が、Search Consoleの標準機能で毎月確認できるようになりました。

自社ECを20年・9サイト(本店4+モール5)運営し、AI検索経由の流入を毎月自分たちで計測している立場から、月次レポートに載せるべき6項目と、数字が落ちた月の読み方をまとめます。

目次

結論:2026年の月次レポートは「この6項目」に組み替える

項目 取得元 見るポイント
① 生成AI機能での表示回数 Search Console 生成AIパフォーマンスレポート 推移とページ別。クリック数は出ない
② ブランド/非ブランド別の検索実績 Search Console ブランドクエリフィルタ 非ブランドが伸びているか
③ 月次ビューでの前年同月比較 Search Console 検索パフォーマンス 日次のギザギザを消して傾向を見る
④ 生成AIツール経由の流入と、その後の行動 GA4 着地ページと問い合わせまでの導線
⑤ 外部要因の記録(施策・競合・季節) Search Console カスタムアノテーション 増減の原因を後から検証できるか
⑥ 自社の基準値(客単価・リピート率など) 自社の受注・顧客データ 業界平均ではなく前年同月の自社

①〜③と⑤は、この1年でGoogleが公式に追加した機能です。ツールを買い足さなくても、Search Consoleの中だけで実装できます。

なぜ今年、作り直す必要があるのか

検索する人の側が変わった

総務省「令和8年版 情報通信白書」によると、日本で何らかの生成AIサービスを使ったことがあると答えた割合は58.8%。前年度調査の26.7%から1年で倍以上に伸びました。利用頻度でも「ほぼ毎日」使う人が日本で約3割、20代では約4割です(確認日2026-09-21)。

お客様の半分以上がすでに生成AIに触れており、その一部は「検索して比較する」前に「AIに聞いて絞り込む」段階に入っています。この層の動きは、順位とセッション数だけのレポートには一切写りません。

測る手段が公式に用意された

Googleは2026年6月3日に「生成AIパフォーマンスレポート」を発表し、8月31日付ですべてのサイトへ展開しました。対象はAIによる概要(AI Overviews)とAIモード。自社URLがこの中に表示された回数を確認できます(Search Consoleヘルプ/確認日2026-09-21)。

項目別の作り方と、落とし穴

① 生成AI機能での表示回数:できることと、できないこと

このレポートで取得できるのは表示回数(インプレッション)と、ページ・国・デバイス・日付の切り口です。逆に、次の点は現時点でできません。レポートの注釈に必ず書いてください。

  • クエリ(検索語)の内訳は出ない。「どんな質問で引用されたか」は分からない
  • クリック数・CVは出ない。表示回数の増加=売上の増加ではない
  • グラフはプロパティ単位、表はページ単位で集計されるため、合計値が一致しないことがある
  • 直近のデータは暫定値で、グラフ上は点線。月末締めの翌日に確定値として報告しない
  • 通常の検索パフォーマンスレポートにもこのデータは含まれている。足し算すると二重計上になる

Googleは今後の指標追加に言及していますが、現時点で「AI経由で何件売れたか」はここでは分かりません。

② ブランド/非ブランドを分ける

2025年11月に追加されたブランドクエリフィルタが、2026年3月11日に対象サイトへ全面提供されました。社名・店名での検索とそれ以外を分けて見る機能です。

月次レポートで本当に見たいのは非ブランド側。社名検索は営業活動やチラシでも増えるため、混ぜたままだと「SEOが効いた」ように見えてしまいます。当社が自社サイトのレポートで最初に分けたのもここでした。

③ 月次ビューで前年同月と比べる

2025年12月から、検索パフォーマンスのグラフを日次・週次・月次で切り替えられます。期間比較のとき、曜日のズレでグラフが読みにくくなる問題が解消されました。月次レポートは前月比ではなく前年同月比を主にしてください。季節商材は前月比だと毎年同じ時期に「悪化」します。

④ 表示回数の次は、GA4で「その後」を見る

Search Consoleは表示回数まで、GA4はサイトに来てからを担当します。生成AIツールからの参照流入を確認したら、必ず着地ページまで見てください。採用ページや会社概要ばかりに着地しているなら、サービスページへの内部リンクが足りていないサインです。

⑤ 外部要因を、その月のうちに記録する

2025年11月に追加されたカスタムアノテーションで、グラフ上に120文字までのメモを日付付きで残せます。リニューアル、記事の大量追加、競合の値下げ、イベント出展。3か月後の自分は必ず忘れています。月次レポート作成の最後に、その月の出来事を1行入れる運用にしてください。これが翌年の分析精度を決めます。

数字が落ちた月に、何と書くか

ここが月次レポートの本番です。自社の例を出します。

当社ECのアクリルスタンド販売個数は、FY23が18,967個、FY24が22,379個、FY25は16,441個で前年比-27%。サイトの作りも商品ページも大きく変えていません。

当社の見立ては、主因が競合の増加による価格競争です。参入が相次いだカテゴリでは、同じものを売る相手が増えれば単価と数量の両方が動きます。少なくとも、サイト起因の減少ではないと考えています。

この見立てが正しいかどうかより、レポートに「見立て」を書く欄があるかどうかが重要です。数字が落ちた月に原因を書かないレポートは、翌月「サイトを作り直しましょう」という的外れな意思決定を呼びます。売上が落ちた=サイトが悪い、とは限りません。

書き方は2段階で十分です。確定値は断定する。仮説は「〜と考えています」と主語と根拠を付けて書く。「原因は不明です」だけが並ぶレポートは、誠実さではなく能力の問題として読まれます。

⑥ 比較対象は「業界平均」ではなく自社

月次レポートで業界平均と比べたがる方は多いのですが、当社は勧めていません。理由は自社の数字です。

自社EC 平均客単価 リピート率
応援うちわ専門店 4,212円 7.6%
オリジナルグッズ本店 8,110円 10.9%

(2026年7月時点・自社注文データ集計)

同じ会社が同じ体制で運営する2店舗でも、客単価は約1.9倍、リピート率は3.3ポイント違います。「業界平均より低い」は改善の根拠になりません。比べるべきは前年同月の自社です。9サイトを20年運営してきて、この結論は変わっていません。

明日からできる5ステップ

  1. Search Consoleを開き、左メニューに「生成AI」のレポートが出ているか確認する(8月31日に全サイト展開済み)
  2. 検索パフォーマンスで月次ビューに切り替え、前年同月と比較する
  3. ブランド/非ブランドのフィルタをかけ、非ブランドのクリック数を主指標としてレポートに追加する
  4. GA4のチャネルレポートで、生成AIツール経由の流入とその着地ページを確認する。サービスページに着地していなければ、内部リンクの設計が課題
  5. その月にやったこと・起きたことを、カスタムアノテーションで1行残す

ここまでは追加費用ゼロでできます。定型の集計作業そのものは自動化の対象ですが(当社もEC運営の定型業務をRPAで自動化しています)、増減の解釈だけは人がやる仕事です。そこを外注も自動化もしないでください。

よくある質問

生成AIパフォーマンスレポートが表示されません

段階的な提供のため一部プロパティで見られない場合と、生成AI機能での表示回数が不足している場合があります。また、生成AI機能からサイトを除外する設定をしていると表示されません(Search Consoleヘルプ)。

AIでの表示回数が増えれば売上は増えますか

直結はしません。このレポートは表示回数のみで、クリックもCVも含みません。当社は自社サイトでAI検索経由の流入を毎月計測していますが、引用されることと売上が立つことは別の話で、着地ページの設計が間に入ります。

月次レポートは何ページが適切ですか

ページ数ではなく、「次の1か月で何をするか」が1つ以上書いてあるかで判断してください。指標を並べただけのレポートは、枚数が多いほど読まれません。

レポートの型づくりから相談できます

当社は制作会社としてではなく、自社ECを20年・9サイト運営し、AI検索経由の流入を自分たちで計測している事業者として、SEOとAI検索対策の支援をしています。「レポートは毎月届くが、次に何をすればいいか分からない」という状態が一番もったいないので、そこからご相談ください。

サービスの詳細はSEO・AI検索対策(GEO/LLMO)のページをご覧ください。

参考にした一次情報(すべて2026年9月21日確認)

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十文字 眞輝
十文字 眞輝監修・執筆
代表取締役 CEOFUN-CREATE株式会社
🎓 中小企業診断士 | EC・WEB運営20年超
2006年創業。自社EC 9サイト(本店4+モール5)を20年運営してきた実運用をベースに、中小企業向けのWEB集客・DX戦略を設計。愛知県西尾市・三河地区の中小企業を中心に支援。
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