デジタル化・AI導入補助金2026 第5次締切分の締切は、2026年9月29日(火)17:00です。通常枠・インボイス枠(2類型)・セキュリティ対策推進枠が、この日で共通の締切になります(公式サイトで2026年9月9日に確認)。

多くの中小企業がつまずくのは、補助金の中身ではなく「申請にたどり着く前の手続き」です。交付申請にはGビズIDプライムが必須で、発行までおおむね2週間かかります。まだ取得していない会社は、今日申し込んでギリギリという状況です。

この記事では公式サイトで当日確認できた確定情報だけを整理し、あわせて自社EC・WEB運営19年・9サイトを運営する当社が20業務を自動化し月61時間を削減した経験から、準備の順番をお伝えします。

目次

第5次締切分の日程(2026年9月9日に公式確認)

項目 内容
締切日 2026年9月29日(火)17:00
交付決定日 2026年11月9日(月)(予定)
事業実施期間 交付決定〜2027年4月30日(金)17:00(予定)
事業実績報告期限 2027年4月30日(金)17:00(予定)

上記は通常枠・インボイス枠(インボイス対応類型/電子取引類型)・セキュリティ対策推進枠に共通です。複数者連携デジタル化・AI導入枠のみ日程が異なり、3次締切分が2026年10月30日(金)17:00、交付決定日が2026年12月10日(木)(予定)です。

公式サイトには、締切時間を過ぎた場合はいかなる理由でも受付されないこと、締切直前はアクセス集中でSMS認証などに通常より時間がかかる可能性があることが明記されています。「17時ちょうどに送信」は事故のもとです。

なお6次・7次締切分の枠は公式サイト上に設けられていますが、確認時点で日程を確定情報として確認できなかったため記載しません。見送りを判断される場合は、必ず公式の事業スケジュールをご確認ください。

通常枠の補助率・補助額と補助対象

区分 内容
補助率 1/2以内、または2/3以内(※)
補助額(1プロセス以上) 5万円以上150万円未満
補助額(4プロセス以上) 150万円以上450万円以下

※2/3以内が適用されるのは、令和6年10月から令和7年9月までの間で3か月以上、令和7年度改定の地域別最低賃金未満で雇用していた従業員が全従業員の30%以上であることを示した場合です。

補助対象は、ソフトウェア購入費・クラウド利用料(最大2年分)が必須で、オプション(機能拡張、データ連携ツール、セキュリティ)と役務(導入・活用コンサルティング、導入設定、マニュアル作成、導入研修、保守サポート)が加わります。導入設定や研修といった「人が動く費用」も対象である点は見落とされがちです。ツール代だけで見積もると、実際に一番手間のかかる部分が補助の外に出ます。

ITツールには「業務プロセス」の要件がある

通常枠では、申請するITツールが業務プロセスを1種類以上保有するソフトウェアである必要があります。プロセスは、顧客対応・販売支援/決済・債権債務/供給・在庫・物流/会計・財務・経営/総務・人事・給与ほかの共通プロセスと、業種特化型プロセスに分かれます。

重要なのは「汎用・自動化・分析ツール」単体での申請は不可という点です。RPAやAIツールを検討中の会社は特に注意が必要で、「便利そうだから」ではなく「どの業務プロセスを、どう変えるのか」を先に言語化しないと申請の土俵に乗りません。

また、ITツールの選定と交付申請はIT導入支援事業者と共同で行う仕組みです。ツールを決めてから支援事業者を探すのではなく、この2つはセットで動きます。

申請より先に終わらせるべき2つの手続き

手続き 内容 発行までの目安
GビズIDプライム 全ての申請枠・類型の要件 おおむね2週間
SECURITY ACTION 「★一つ星」または「★★二つ星」の自己宣言。宣言済アカウントIDを申請時に入力 おおむね2〜3日

9月29日から逆算すると、GビズIDプライムの申込みは実質的にもう猶予がありません。ここが間に合わなければ、どれだけ良い計画があっても第5次には出せません。逆に、今回間に合わなくても先に取っておけば、次回は計画づくりだけに集中できます。取得自体に費用はかかりませんので、迷っている段階でも先に済ませてください。

当社の実体験:33業務を検討して、動いているのは20業務です

当社(FUN-CREATE)は自社EC・WEB運営19年、本店4サイト+モール5サイトの計9サイトを運営しています。その運営業務にデスクトップ型RPA「アシロボ」を導入し、現在20業務が稼働、削減効果は月61時間・年730時間です(自社RPA管理表2026年7月時点の集計値)。削減時間の大きい業務は次のとおりです。

  • うちわ簡単オーダーのデータ作成(Illustrator)… 月12.5時間
  • ユニフォーム簡単オーダー依頼情報のエクセル化 … 月10.0時間
  • 画像拡大サービス(Photoshop)… 月6.7時間
  • Webdecoうちわデータ取込み・印刷データ送信 … 月6.0時間
  • マイティ受注データエクスポート … 月5.3時間

お伝えしたいのは、累計33業務をRPA化・検討したのに、稼働は20業務だという事実です。差の13業務は、AI処理に切り替えたり、手動に戻したり、止めたりしました。自動化して初めて「これは自動化する価値がなかった」と分かった業務が、それだけあったということです。

事業計画で問われるのは、ツール選びより「選別」

補助金の申請書は、ツール名を書く欄よりも「どの業務が、なぜ非効率で、導入後にどれだけ改善するのか」を書く欄のほうが重いのが実情です。当社の経験では、この問いに答えられるかどうかは、ツールを調べた時間ではなく自社の業務を工数ベースで棚卸しした時間で決まります。

「月12.5時間」という数字が出せるのは、導入前に業務ごとの所要時間を測っていたからです。測っていない業務は導入後も効果を説明できず、実績報告で困ります。

当社は中小企業診断士6名体制でこの業務棚卸しと事業計画づくりを支援しています。自社事例をまとめた資料「RPA導入による業務効率化〜アシロボ活用実例50選〜」(全60ページ)も公開していますので、洗い出しの参考にしてください。

お断り:本補助金のITツール選定・交付申請は、登録されたIT導入支援事業者と共同で行う必要があります。当社がお手伝いできるのは業務の棚卸しと事業計画づくりの部分であり、ITツールの登録・販売ではありません。また補助金は審査を経て交付が決まるもので、採択を保証するものではありません。

よくある質問

第5次締切分の締切はいつですか?

2026年9月29日(火)17:00です。通常枠、インボイス枠(2類型)、セキュリティ対策推進枠に共通です。複数者連携枠のみ3次締切分が2026年10月30日(金)17:00です。

いま申し込んで第5次に間に合いますか?

GビズIDプライムをすでにお持ちなら可能性はあります。未取得の場合は発行までおおむね2週間かかるため、正直かなり厳しいです。間に合わないと判断した場合でも、GビズIDとSECURITY ACTIONの取得だけは先に進めてください。

RPAやAIツールは対象になりますか?

通常枠は業務プロセスを1種類以上保有するソフトウェアが要件で、汎用・自動化・分析ツール単体での申請は認められていません。個別ツールの可否は登録状況によるため、公式のITツール検索とIT導入支援事業者への確認が必要です。本記事では個別ツールの可否を断定しません。

補助金が通れば業務は効率化しますか?

そうとは限りません。当社は33業務を検討し、稼働は20業務です。ツール導入と業務が楽になることはイコールではありません。

まとめ

  • 第5次締切分の締切は2026年9月29日(火)17:00、交付決定は11月9日(予定)
  • 通常枠は補助率1/2以内(条件により2/3以内)、補助額は1プロセス以上で5万円以上150万円未満、4プロセス以上で150万円以上450万円以下。導入設定・研修などの役務も対象
  • GビズIDプライム(約2週間)とSECURITY ACTION(約2〜3日)が申請の前提。まずここから
  • 成果を分けるのは、ツール選びより工数ベースの業務棚卸し

「どの業務から手をつけるべきか分からない」という段階でのご相談も歓迎です。当社自身が19年間、業務を止めたり自動化したりしながら運営してきた実データをもとにお話しします。

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出典・確認日

日程・補助率・補助額・手続き要件は、いずれも2026年9月9日に以下の公式サイト(中小機構)で確認しました。制度は更新されるため、申請前に必ず最新の公式情報をご確認ください。

  • 事業スケジュール https://it-shien.smrj.go.jp/schedule/
  • 通常枠 https://it-shien.smrj.go.jp/applicant/subsidy/normal/
  • 申請を行う前に必要な手続き https://it-shien.smrj.go.jp/applicant/measures/
  • 新規申請・手続きフロー詳細 https://it-shien.smrj.go.jp/applicant/flow/
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十文字 眞輝
十文字 眞輝監修・執筆
代表取締役 CEOFUN-CREATE株式会社
🎓 中小企業診断士 | EC・WEB運営19年超
2006年創業。自社EC 9サイト(本店4+モール5)を19年運営してきた実運用をベースに、中小企業向けのWEB集客・DX戦略を設計。愛知県西尾市・三河地区の中小企業を中心に支援。
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